人の心を動かす踊り

上手だけど踊りに見えない踊り

その違いはなんでしょう？

究極、自分の心が動いてるかどうかにあるのだと思います。

喜んでいるのか？

悲しんでいるのか？　

あるいは怒りなのか？

どのような感情であっても、そのように心が動けば、表面に出てしまうものです。

受け取る側の感性で見ているものが大きく違います。

また、喜びや悲しみや怒りといった感情の表現は、体の形や動かし方、マイムでも伝える事ができます。

自分の感情が動かされ、心がそこにあるかどうかだと思います。

ある日突然魅了する踊りに変わる子もいます。

踊りになるのか

その違いは、踊り手の意識によるものが大きい。

心境の変化があったとか

何かに目覚めたとか能力が覚醒したとか

目に見えない変化は、動きや表情に必ず現れる。

 

その昔、絵が好きで絵画教室に通ってた時期がありました。

その絵画教室には、高校生は私だけで、おばあちゃんくらいの年齢の人ばかりでした。

テーマで「りんごの絵を描きましょう」というのがありました。

私はとても上手に繊細にりんごの絵を描いたので

おばあちゃんに「上手ねぇ」と褒められました。

って言ったそのおばあちゃんの絵は

とても無骨で、不完全で粗く、いびつでした。

今思い出してもじんわり目頭が熱くなるくらい、素敵な絵でした。

その絵は、何十年経った今でも、心に残ってます。

誰かや何かを強くおもう。

それを表現できる境地まで道具を磨くことが、表現力というものなんだと思う。

自分の体かもしれないし、筆かもしれないし、声かもしれない。

自分の心が強く何かを想いながら、何かを感じながら、能動的に動くから、人の心に伝わってしまう。

届いてしまう。

そして踊りを踊って、私達にしかできない踊りを沢山の人に届けよう。